愛・地球博スポーツサミット(SSE)20051日目

7月30日・31日の2日間、愛知県で行われている愛・地球博において『愛・地球博スポーツサミット(SSE)2005』が開催されました。2日間の日程のうち第1日目は名古屋能楽堂を会場として行われ、世界各国から集まったスポーツ団体や国連機関を代表する人達が環境問題におけるそれぞれの活動に関する発表を行いました。その後、会場を徳川園へと移し、共同宣言の最終的な詳細を策定するためのラウンドテーブル・ディスカッションが行われました。

開会のプレゼンテーションを行った国連『スポーツと体育の国際年2005』(IYSPE 2005)のマイケル・クライナー担当官は、生活技能を発展させていく上でスポーツが果たせる役割について説明し、国連がスポーツを教育、健康、開発、平和を推進していく手段として重視していること(2003年11月3日採択・国連決議58/5)を強調しました。SSE 2005に加え、IYSPEが予定している行事の中には『スポーツと平和会議』(モスクワ・2005年10月2日〜5日)、『スポーツと女性のリーダーシップ会議』(アトランタ・10月20日〜22日)、(バンコク・10月30日〜11月2日)、(スイス・マグリガン・12月4日〜6日)などがあります。

また国連教育科学文化機関(UNESCO)の中等教育と職業技術教育に関する責任者である岩本渉氏は、国連機関を代表し、国連『持続可能な開発のための教育の10年』について触れました。このイニシアチブは、国連『ミレニアム開発目標』(MDG)や『万人のための教育』(EFA)、『国連識字の10年』(UNLD)など他の国連計画と共同して、教育における共通のビジョンを開発の重要な鍵として共有し、また共通の意志を持って人権の促進に努めるものです。

「前世紀においては、環境の連続的な劣悪化と天然資源の枯渇が、開発、言うまでもなく持続可能な開発の大きな障害となりました。我々がミレニアム開発目標の達成に向けて我々が努力するとき、環境の劣悪化を逆転させることを優先課題として扱われねばなりません。」国連環境計画(UNEP)広報ディレクターのエリック・ファルト氏はこのように述べました。

「卓越性、調和の精神、フェアプレイを体現するスポーツは、今日の持続可能な開発の実施のための強力な媒介であると言えます。私は、スポーツと環境の関係を樹立する上で著しい発展を遂げたと感じています。これはひとえに、拡がりつつあるパートナー連合の熱心な活動参加の賜物です。この連合の中にあって、UNEPと国際オリンピック委員会は環境にやさしいスポーツイベントの開催や、環境にやさしい競技の倫理の採択において大きな成果をあげてきました。」同氏はこう語りました。

これからのスポーツイベントに関連して、ヘルシンキ工科大学のサラ・コイヴサロ氏は『IAAF世界陸上ヘルシンキ大会2005』組織委員会が推進するエコ・マネジメント政策についての概略を発表しました。これは環境への影響を最小限に留めつつ利潤の最大化を図る、経済と環境を結びつける経営戦略です。また、2006年トリノ五輪・持続可能性アセスメント組織委員会代表のパオロ・レヴェリノ氏は次期冬季オリンピックにおける環境プログラムについての概要を紹介しました。

国際オリンピック委員会(IOC)スポーツと環境委員会の委員であり日本オリンピック委員会(JOC) スポーツ環境専門委員会委員長を務める水野正人氏は、国際的なスポーツ組織の果たすべき役割について語りました。

スポーツ用品の生産と消費に焦点を当てた発表を行った世界スポーツ用品工業連盟(WFSGI)のアンドレ・ゴルジュマン氏は同連盟の取り組みを紹介し、その中で使用制限物質のガイドライン発行について説明しました。またノルディック複合の選手として有名な荻原健司・次晴両氏はプロアスリートの視点から意見を述べました。

この日のイベントは名古屋の徳川園でのラウンドテーブルディスカッションで終結し、そこでは参加者が、『スポーツと環境に関する共同宣言』への支援および称賛を示しました。同宣言は、愛・地球博EXPOドームにて行なわれる翌日のイベントで発表される運びとなりました。